--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

DC-153 George Benson 「20/20」

2013年06月08日 14:08

GEORGE BENSON




フュージョン・ジャズ・ギターリストの名手であり、名ボーカリストとしても定評のあるGeorge Benson(ジョージ・ベンソン)が、1985年に放ったAORの名作『20/20』である。George Benson(ジョージ・ベンソン)といえば、今でこそ、その印象は違うが1960年代後半からMiles Davis(マイルス・デイヴィス)やHerbie Hancock(ハーヴィー・ハンコック)、Freddie Hubbard(フレディ・ハーバード)といったジャズ畑でギターの研鑽を積み上げトップセッションミュージシャンとして名を上げるジャズ・プレイヤーとしての色が濃かった。当時の彼のプレイスタイルは、ジャズ・ギターリストWes Montgomery(ウェス・モンゴメリー)が確立したオクターブ奏法を発展させたピバップスタイルなフレーズを得意とするものであった。

その後、時代はクロスオーバー・フュージョン全盛期となり、様々なジャンルの垣根を超えたジャズとの融合ミクスチャー・サウンドが本格化し、多くのミュージシャンがこれに迎合した。本作のGeorge Benson(ジョージ・ベンソン)もまたその一人と言えよう。1976年に名匠Tommy LiPuma(トミー・リピューマ)を迎えて『Breezin』を発表し、フュージョンの名作を残した。だが、この時George Benson(ジョージ・ベンソン)が他のミュージシャンと違うのは、卓越したボーカリストやスキャットとしての実力を持ちボーカリストとして歌うことができたことが大きかった。これ以降、ボーカル曲とインストゥルメンタル曲を織り交ぜ、ポップミュージック化をさらに推し進め、取り入れるようになった。プロデューサーにJay Graydon(ジェイ・グレイドン)を起用し、AORミュージックに自身の活動の幅を広げた。甘く・ソウルフルで清涼感のある彼の声質はAORにマッチングするものだった。そのボーカリストの実力を十二分に披露したのがこの『20/20』だ。

プロデューサーは敏腕Russ Titelman(ラス・タイトルマン)。1曲目からデジタル・ポップ全快の「No One Emotion」が始まる。作詞はClif Magness(クリフ・マグネス)、Tom Keane(トム・キーン)、Mark Mueller(マーク・ミュラー)の実力派3人による書き下ろしで、Randy Waldman(ランディー・ウォルドマン)の煌びやかなキーボードワークが冴えわたり、Michael Sembello(マイケル・センベロ)のギター・ソロが唸りを鳴らして駆け巡る。ホーン・セクションはJerry Hey(ジェリー・ヘイ)、Gary Grant(ゲイリー・グラント)バッグボーカルはPatti Austin(パティー・オースティン)ら、で他Dave Weckel(デイヴ・ウェックル)やSteve Ferrone(スティーヴ・フェローン)まで参加する豪華な顔ぶれで制作。続く「Please Don't Walk Away」は参加こそないがSteve Lukather(スティーヴ・ルカサー)とJames Newton Howard(ジェームス・ニュートン・ハワード)との共作、これにはMarcus Miller(マーカス・ミラー)、Richard Tee(リチャード・ティー)他が参加。メロウなバラード「I Just Wanna Hang Around You」が続き、世紀の名曲「Nothing's Gonna Change My Love For You」が収録されている。一度はどこかで聴いたことがある名曲。演奏はBass:Nathan East(ネイザン・イースト)、Drum:Carlos Vega(カルロス・ヴェガ)、Guitar:Paul Jackson(ポール・ジャクソン)、Dann Huff(ダン・ハフ)、この曲のたたみ掛けながら、折り重なってくるエレガントなキーボード・ワークはRobbie Buchanan(ロビー・ブキャナン)によるもの。バックボーカルは翌年デビューで大ブレイクするRichard Marx(リチャード・マークス)を要して完成させている。

思えば、こういう80年代に特徴的な少し大げさでありながら壮大感のあるエレガントなバラード曲というものが昨今の音楽シーンからはいつの間にか現われなくなってしまった。心の琴線に優しく触れるシルクのような名曲は、時代を超えて未来へ聴き続けられていくことだろう。






スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://worldtravels.blog83.fc2.com/tb.php/171-411b8e3d
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。